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2009/01/06

コロンビア号喪失事故、NASAの最終報告


STS-107ミッション
2003年2月1日に空中分解したスペースシャトルコロンビア号。
液体水素液体酸素タンクの周辺に貼りついた氷が、打上げの衝撃で離脱。
左翼前縁に直撃して耐熱パネルを破壊し、穴が開いた。
大気圏突入中に高熱の空気が翼の中に吹き込んで、左主翼の構造を破壊して
操縦系統もぶっ壊して姿勢制御ができなくなって、後はバラバラに。

あれから6年経った今、その最終事故報告書がNASAより提出されました。
報告書400ページに渡り、NASAのウェブサイトよりDLできる。
機体破片の回収は本体質量の38%に及んだ。
以前の記事でも書いたが、コロンビアのHDDから実験データも回収され発表されている。


コロンビアの乗員モジュールは機体が空中分解と同時にアラートが警告を開始。
コロンビアのクルーは規定のプロシージャーに従って危機回避策に着手。
しかし、乗員は最後まで機体がどのよ うな状況に陥ったのかについては判っていなかっただろうととのこと。

その後、コロンビアの乗員モジュールは空中分解してから数秒後 に高度6万3500フィート(約1万9350メートル)の上空で気密が暴露。
同時にほぼ一瞬で乗員モジュール内の空気圧が真空状態までに急激に低下。
全乗員は ヘルメットのバイザーを閉めていなかったため、減圧症で一瞬のうちに体液が沸騰状態に陥り、意識を喪失したとしている。
また、仮に宇宙服の気密が完全だったとしても、乗員モジュールは極度に安定を失って
落下を始めたことから直ぐに気を失っただろうとも説明している。

クルーはコロンビアが空中分解を起こした後、最大1分間に渡って生存していた可能性はあるが、
どの乗員も意識を保つことができたのは事故後数秒間の間であり、
減圧症の影響でたとえ地上落下の衝撃がなく、適切な治療が施されたとしても
助かる見込みはなかっただろうとも述べている。

今回の事故調査報告書ではコロンビアのクルーが事故当時に完全に宇宙服を着ていなかったことに注目。
クルーが宇宙服を完全に装着し、更に宇宙服に関しても装着後、自動的に内圧が保たれ るような構造にはなっていれば、
より長く意識を保つことができ、より長い間緊急対応を行うことはできたはずとし、
将来の宇宙服では自動的にヘルメットの バイザーが閉まるなど、
緊急時への対応が自動的に行えるように改善するように求めている。


今回の報告書について、元シャトル計画マネージャーのウェイン・ヘール氏は以下のようにに述べた。
「私は商業と民間に関わらず、世界中の宇宙船デザイナーに、
この報告書を読み、多大の犠牲を払ったこの厳しい教訓を学んで欲しいと呼びかけている。
勇敢なコロンビアの搭乗クルーらが、宇宙船をコントロールするため、
あらゆる方法を試みたが、この事故では生存できる可能性はなかった」

Up56571 オービターが分裂するまでにかなり
姿勢が振られていることがわかる。
この状態に陥った後もまだ乗員は生存している。

何が起きているのか分からず、
操作もできず、地上から20km、

























GMT 13:44:09 大気圏再突入開始
GMT 13:49:00 左翼RCCパネル裏側及び前縁部桁後ろの温度上昇が開始
GMT 13:52:00 高温ガスが前縁部桁隙間から翼内部に進入。その直後高温ガスにより
            リアルタイムテレメトリ及びデータレコーダデータの配線の加熱開始。
GMT 13:52:16 1番目のセンサー故障が発生。(データレコーダ左翼上部圧力センサ)次の4分間で、
             164個のセンサが故障。最後に確認されたセンサ故障は13時56分24秒
GMT 13:52:05  システムが左翼抵抗増加を検知し対応
GMT 13:53:46  地上から目撃された1番目の破片が脱落。デブリの影響と思われる通信途絶が13回
GMT 13:54:20  機体空力の大きな変化を観測。これは左翼が損傷したことを示し、地上からも複数の破片脱落を観測
GMT 13:56:16  油圧ライン温度異常上昇、この時点までに高温ガスが左主脚格納庫に到達。
GMT 13:58:09   機体空力の大きな変化を観測。これに対応して、補助翼の角度の急激な変化
GMT 13:58:56  全ての左主脚タイヤ圧力及び温度データが喪失。格納庫内の損傷の急激な進行を示す

GMT 13:59:24 「ヒューストンへ、こちらコロンビア、タイヤの空気圧に異常が発生したというメッセージが表示されている」
GMT 13:59:29  進行した左翼損傷により機体空力の大きな変化、シャトルの自動操縦機能が規定限界値を超える。
       これに対応し、コロンビア号は、右ヨージェットを4基全て噴射
GMT 13:59:32 「ラジャー」コロンビアからの最後のメッセージ.
             ミッションコントロールセンターにおいて、全てのテレメトリデータの受信が不能に

GMT 13:59:37 シャトルの異常ピッチ動作が開始
GMT 13:59:46 左のエンジンカバーが剥離
GMT 13:59:52 左のエンジンが剥離
GMT 14:00:02 左翼の一部が剥離
GMT 14:00:11 タンクから燃料漏れ

GMT 14:00:14  データレコーダのデータ喪失
GMT 14:00:18 シャトルが格納庫ハッチ、乗員モジュール、機体本体の3つに分解
GMT 14:00:25 乗員モジュールが複数個に分解
GMT 14:00:35 乗員モジュールの気圧低下が開始
GMT 14:00:53 乗員モジュール内が外気に露出
GMT 14:00:59 乗員モジュールの気圧低下が完了
GMT 14:01:10 乗員モジュールが更に複数個に破片に分解

GMT 14:35:00 乗員モジュールの全て破片が地上に到達


数千(万?)度で焼かれ、粉々に分解され、高度20kmから地上に叩きつけられた部品と
地上から堕ちていく様子を捕らえたビデオ。
そんなものでここまで詳細に分析できるのか・・・

リック・ハズバンド(船長)
ウィリアム・マッコール(パイロット)
マイケル・アンダーソン(ミッションスペシャリスト)
カルパナ・チャウラ(ミッションスペシャリスト)
デイビッド・ブラウン(ミッションスペシャリスト)
ローレル・クラーク(ミッションスペシャリスト)
イラン・ラモーン(ペイロードスペシャリスト)
心からご冥福をお祈りします。

以下は事故時のコロンビアを地上から追った動画。
バラバラに分解していくのは見ていて少し胸が苦しい。


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